Cocoknots

株式会社ココノッツ

君島邦夫のココノッツブログ

ココノッツ創立者であり現在は取締役会長の君島邦雄が
広報や医療に関する話題を中心に日常感じたことを勝手に書いています。

君島邦夫のココノッツブログ

ココノッツ創立者であり現在は取締役会長の君島邦雄が広報や医療に関する話題を中心に日常感じたことを勝手に書いています。

テレビには映らない(つづき)

2016.05.18

IMG_2093_2今日は一日中、東京ビッグサイトにおりました。豊洲からゆりかもめに乗ったのですが、「国際展示場正門」という駅の手前で、あらぬ方向へ向かう車両がありました。スマホで調べたら、ゆりかもめの車両基地がそこにあるんですね。そこでビッグサイトの裏の方を見たらたしかにありました。
で、昨日の続きなのですが、阪神淡路大震災の数ヶ月後に現地へ行ってみたら、大きな被害を受けた建物のすぐ近くに、なんの被害も受けずに住人が暮らしている家があることに驚きました。それが複雑な住民感情を引き起こしたと後に聞きました。東日本大震災の津波の被災地では被害を免れた建物は見られませんでしたが、今回の熊本地震の被災地でも阪神淡路と同じような状況があるのではないかと想像します。しかし、テレビでは大きな被害を受けた住宅やマンションしか映しません。それも現実ではありますが、しかし本当の現実を伝えているかと言えば・・・どうなのでしょうね。

テレビには映らない

2016.05.17

IMG_2065_2一昨日の中日に、生まれて初めて大相撲を観に行きました。十両の力士の出身高校の先生を通じて後援会の・・・と長いチェーンの先に連なって、一番安いのから二番目の椅子席のチケットを入手しました。二階席の上の方ですから、土俵ははるか下に見えます。大きな力士も、それこそ豆粒のよう。それでも生で見る面白さは伝わってきました。
さらに面白かったのは、テレビ中継では映さないところがよく見えたことです。仕切前の力士は水を含んで吐き出しますが、その先には土俵をちょっと削って痰壺が設置されていることがわかりました。汚いものですからテレビには映さないのは理解できますが・・・。
上の写真は西方からの眺めです。そこから両手を下ろして仕切っている力士をオペラグラスで見ると、その迫力に圧倒されます。この角度もテレビでは映しません。現場へ行かなくてはわからないことは、やはりたくさんありますね。

やはり直にお話をうかがわないと

2016.05.16

急な話で大阪出張。直接お話を聞かなければわからないことって多いですね。メールや電話だけではコミュニケーションはやはり十分ではありません。同じ内容であっても、相手のお話のニュアンスや雰囲気から理解できることも少なくありません。いわゆるノンバーバルコミュニケーションというやつです。
だから記者も遠路はるばるやってきて、直接取材することを原則としているのでしょうね。

広報セミナーで

2016.05.13

今日は午後から経済広報センターの広報セミナー。長年講師を勤めている宣伝会議の広報担当者養成講座とは受講者の所属企業に大きな違いがあります。前者は経団連の外郭団体だけに有名な大企業が多く、後者はベンチャー企業やIT企業が多い。だからどうということもないのですが、伝統的な大企業なら広報のノウハウが蓄積されているでしょうし、そこの広報部門の社員なら知識も豊富だろうと想像するので多少緊張度が高まります。ところが講義が終わったあとの名刺交換でお話をうかがうと、新任だったり2~3年の経験だったりする方が多く、先輩からの知識やノウハウの伝達が必ずしも行われていないようなのです。前任者は簡単な引き継ぎだけで異動してしまいますし、先輩も日々の業務に追われて後輩に一から指導する時間がない、というのが実情なのだと改めて認識しました。そこにこのようなセミナーの必要性もあるのでしょうね。

エレベーター事情も考えなくては

2016.05.12

先日、ある会社の説明会に出席しました。開始は午前9時30分。その15分ほど前に会場のビルに到着したのですが、エレベーターの前は長蛇の列。5分前になんとか滑り込むことができました。
そのビルのテナントに9時30分始業の会社が多かったのかもしれません。あるいはフレックスタイムを採用している会社が多いのか・・・。13時のアポイントで企業を訪問すると、昼休みから戻る人たちがあふれていて、なかなか目的の階にたどり着けないということもしばしば経験します。
記者会見などの開始時間は、このような事情にも十分配慮しなければなりませんね。

後始末

2016.05.11

Katana京都国立博物館に寄贈されていた刀が坂本龍馬が命を落としたときに持っていたものと証明されたそうです。へえ、と思ったのは、火事に遭って刀の反りがなくなってしまったという話。
ということは、刀匠陸奥守吉行が鍛えた名刀がすっかり焼き鈍し(なまし)されてしまったということ。研ぎ直されているそうですが、切れ味はどうなのでしょう。
もう一つ気になるのは、暗殺現場から刀を回収して遺族に渡した人物の存在です。当時の京都の警察権をどんな組織が持っていたかは知りませんが、現場の後始末は誰かがしなければなりません。誰なんでしょうね。司馬遼太郎も書いていません。

電話やめて!

2016.05.10

帰りの電車の中のことです。
「電話やめて!」という声が車内に響きました。首を伸ばして見ると、クリーム色の毛糸帽をかぶった高齢のおばさんが横の女性に向かって言っているのでした。女性は持っていたスマホをバッグにしまいました。
その後もおばさんは「電源切って!」、「向こうに行ってやって!」と周囲でスマホを持っている人たちに向かって癇性に抗議を続けます。しかし、ドアを背にした女子高生は、何度言われようとスマホをやめませんでした。
おばさんは盛んに耳を押さえているので、どこか具合が悪いのかもしれませんが、「違反するから」などとも言っていたので、優先席付近では携帯の電源を切れという不合理なルールがいまも続いていると思っているのかもしれません。
それはともかく、最初の「電源切って!」の一声で、一斉におばさんに注がれた乗客たちの眼差しはすべて非難の色を示していました。おばさんの味方は一人もいなかったと断言できます。みなスマホの味方だからです。そういう社会なんです、いまは。

頭を下げてない

2016.05.09

連休中に、韓国の加湿器殺菌剤による肺損傷事件の謝罪会見のニュースを興味深く見ました。
被害者家族による平手打ちシーンよりも興味を惹かれたのは、英国企業の韓国法人の代表(日本法人の代表でもあるようです)が“Sorry”とか“apologize”とか連発しながら謝罪する仕草です。どう見てもあのお辞儀は奇妙です。日本流と韓国流では多少違いがあるかもしれませんが、韓国の人たちだって多分おかしいと思ったでしょう。
ではどこが違うのか。彼のお辞儀は腰から身体を曲げているだけです。日本人を含む東アジアの人たちのお辞儀は、腰から背中のラインの延長線からさらに頭部が下がります。そこに謝罪や感謝や崇敬の気持が乗るわけです。
彼は、身体は折り曲がってはいるものの、頭を下げていない。それでは違和感ばかりでなく、謝罪の気持が伝わりません。まことに微妙ではありますが、そこが大切なポイントです。
サポートしている韓国のPRエージェントはもう少しトレーニングをさせた方がよかったのではないでしょうか。外国人だから(母国がどこかは存じませんが)やむを得ないとも言えますが、柔道の試合では自然な礼をする外国人選手が少なくありませんから、練習すればできるはずです。東アジア地域で公式な謝罪をする以上、そのくらいの努力は必須と考えるのですが・・・。

ココランチ

2016.05.06

名称未設定 2弊社のサイトには、このブログのほかに「おいしい昼ごはんCocoLunch(ココランチ)」というページがあります。
ちょうど8年前の創業1年目、自社サイトをできるだけ多くの方に見ていただきたいと考え、1年間に食べ歩いて蓄積した半蔵門・麹町界隈のランチ情報を公開したのでした。
初めは毎日のように異なる店に入りました。麹町というところはいまもそうですが、全国的なチェーン店があまりありません。マクドナルドも5~6年前に撤退してしまいました。その代り、戦前から代々続いている店のちらほらあります。奇妙な店もありました。高齢のご夫婦がやっておられた洋食屋さん。カウンターは油でベタベタ。肉のソテーが定番でしたがが、正体不明の液体を振りかけて焼き上げます。ランチの営業が終わると、ご主人が椅子を並べて横になっているのが外がまる見えでした。ココランチで紹介しようと思ったら店名がわからない。看板もありません。ようやく営業許可書の掲示を見つけて「モンドール」という店名が判明しました。そんな興味深いお店も長い休業を経て閉店、取り壊されてしまいました。
名物店は少しずつ減って行きますが、いまも半蔵門・麹町界隈はランチには恵まれている街だと思います。

甘いも辛いも

2016.05.02

居酒屋1居酒屋に入ると、
「お酒ちょうだい」
「どのような酒がよろしいでしょう?」
「辛口! 俺、甘口はだめなんだ」
といった客と大将との会話をしばしば耳にします。
生意気を言うようですが、この客はたぶん酒の味をご存じない。また少々古い。
何年か何十年か前、アサヒスーパードライが発売され地酒がブームになったころ、なんでもかんでも辛口が持て囃されたことがあります。それまで大手酒造会社がつくっていた水飴(醸造用糖類)をたくさん投入した日本酒がここで否定されました。しかし、いまはそんな甘い酒はほとんどありません。甘い辛いは、いまの日本酒にはほとんど意味をなさない尺度となったわけです。
おっと、日本酒談議をするつもりではありませんでした。甘い辛いといった二項対立的な評価や発想はたいていインチキ臭いということを言いたかったのですが、連休中でもありますので、このへんでやめておきます。

PR会社はつらいよ

2016.04.28

DSC_0149_2昨日お手伝いした記者発表が多くメディアで報道されて、午前中は担当者がクリッピング作業に大汗をかいていました。
一方で、記者発表してもほとんどニュースにならないケースもあります。反響が少ないと、お手伝いしたPR会社としてはなんとも申し訳ないような気がいたします。私たちにも責任の一端はありますが、なんと申しましてもニュースバリューのあるなしが、報道の量と質に決定的な影響を及ぼします。
ところが情報の発信元であるお客様の方で、ニュースバリューを客観的に評価できない場合が少なくありません。できるだけ「これはあまり報道されないかもしれませんよ」とお伝えするようにはしておりますが、伝えにくいこともしばしばです。こちらがエクスキューズしているように受け取られることさえあります。
まったく“PR会社はつらいよ”であります。

オウンドメディアだったのか?

2016.04.27

昨日、NHKのTV画面のカッコ表示について書いたら、今日はなくなっていました。このブログを読んだのかな?・・・そんなことはあり得ませんが、内部でも、いつまで続けるか議論があったことでしょう。
で、先日来の報道によれば、会長さんが原発に関連するニュースは政府の公式発表に従って報道しろと指示したとか。この方は民主主義とか基本的人権といった問題を真剣にお考えになったことがないのでしょう。
それはともかく、これでは政府の広報になってしまうとどこかの識者のコメントが新聞に掲載されているのが目にとまりました。広報? ま、そうも言えますが、メディアであることを踏まえれば、最近流行の用語で「政府のオウンドメディアになろうとしている」と表現した方がよいかもしれませんね。

カッコ書き

2016.04.26

P1020624_14月14日の熊本地震(前震)以来、NHKのテレビ画面には上と左に情報枠が設定され続けています。いつまで続けるつもりなんでしょう。
今日の時点では、左側に「熊本地震 関連情報」、上には気象庁の発表や義援金の振込先などが表示されています。こんな情報なら不要なのではないですか?
被災者のみなさんの中には携帯やスマホを持っていない方もおられるでしょう。しかし、それらの方々がNHKテレビのこの枠に表示される情報を必要としているとはどうしても思えません。まして全国に流す必要もないでしょう。このような認識は間違っているでしょうか?
なんとなくお為ごかし、「カッコつけている」だけじゃないかと邪推してしまうのです。そう言えばこの枠、カッコ形(「)ですね。

複雑な気持

2016.04.25

一年ほど前のことですが、土曜の午後、ある研究会に出席しました。医学部の真新しく広い会議室に50名近くも集まっていたでしょうか。この会は毎回、いろいろな職種のみなさんが医療報道に関して熱心に議論するのでとても勉強になります。
ところがその日は、一人の男性がとなりの若い女性と小声でしゃべり続けています。前で行われているレクチャーや議論にはまるで関心を示すことなく、楽しそうにペチャクチャやっているので気になって仕方がありません。いや、若い女性と話していることでなくて、そのヒソヒソ声がです。
研究会が終わると、さっと起ち上がって幹事役の某新聞デスクに挨拶しています。後で確かめたら、某雑誌の編集長であるとのこと。一体何しに来たのでしょう。その行為は人格を疑わせるものです。それ以前も好みの雑誌というわけではありませんでしたが、以後大嫌いになりました。
ところが、最近なかなかいい記事がその雑誌に掲載されているのです。読まないわけには行きません。ちょっと複雑な気持です。

広報の観点からは言うべきことなし

2016.04.22

世の中に100%法律違反をしたことがないという企業は存在しないでしょう。営業社員が駐車違反することもありますし・・・。しかし、業務の根幹の部分で脱法行為をしている企業は、早晩社会から排除されることになると思います。
広報活動というものは、脱法・不法行為をしていない、あるいはしないように努力している99.9%のふつうの企業であることを前提としているのだなあ、と改めて考えました。
三菱自動車の燃費偽装の件です。あの謝罪会見に関して広報の観点から言うべきことは何もありません。そこをなんとかダメージを最小限に食い止めるのが広報だというご意見もあろうかとは思いますが、脱法・不法行為をカバーすることが広報の役割だとはどうしても考えられないのです。

価値を共有する国

2016.04.21

「価値を共有する国」という表現をしばしば目にするようになりました。いまの政府が頻用しているからだと思いますが、外務省の資料によりますと、「普遍的価値(自由、民主主義、基本的人権、法の支配、市場経済)に基づく」外交をするのだそうです。
価値を共有していないのは中国や北朝鮮、韓国(直近はどうなったか知りませんが、少なくとも昨年秋までは)等、共有しているのは米国や西欧諸国、オーストラリア等々ということなのでしょう。
昨日の報道によれば、国際NGO「国境なき記者団」による2016年の「報道の自由度ランキング」が発表され、日本は72位だったそうです。
少々乱暴ではありますが、少なくとも報道の自由に関して言えば「価値を共有する国」とは日本と順位の近い国ということになりそうです。
70位韓国、71位タンザニア、73位レソト、74位アルメニアあたりがそれです。
176位の中国、179位の北朝鮮とともに、1位のフィンランド、2位のオランダ、3位のノルウェーなどともどうやら価値は共有していないようですね。

広報と蛇口との関係

2016.04.20

広報は口が固くなくてはできません、と広報セミナーなどでは強調しております。最適なタイミングで、過不足のなくわかりやすい内容で、必要な対象に向けて発信する、これが情報のコントロールというものではないか。コントロールできずにだらだらと情報をもらすようでは広報は務まりません。その反対もまた同様です。
これまでお目にかかった多くの広報担当者のみなさまの中にも数人、これはいかがか?と思われる方々がおられました。おしゃべり、口が軽い、ダダ漏れ、コチコチ・・・いろいろな表現が可能ですが、ふと水道の蛇口のイメージが思い浮かびました。
Aさんは、天性のおしゃべりで蛇口の栓が開きっぱなし。ジャージャーと情報がほとばしります。その中にはどうでもよいことも重要なことも言ってはいけないことも含まれているといった塩梅です。
Bさんは、決しておしゃべりではありません。どちらかと言うと話し下手。しかし蛇口の栓を完全に閉め切ることができずに、本人も気づかないうちにポタポタと情報が漏れて行きます。
Cさんは、いつもは口が固いほうです。しかし、何かのきっかけで突然栓が開いてしまいます。そこを記者につけこまれます。
Dさんの蛇口の栓は固着していて、どんなに力を入れても回りません。回らないから一滴も漏れませんが、報道関係者からは評判がとても悪い。これでは広報が務まりません。
いろいろな方がいらっしゃるものです(^○^)。

吹っ飛んだ!

2016.04.19

こんなときにこんなことを言ってはいけないでしょうが、大事件というのは「広報の敵」なのであります。せっかく準備した発表も一瞬にして吹き飛んでしまい、報道されなくなってしまいます。ネットの世界でも関心を集められません。
重要な(と思っている)発表を控えているときや、報道を期待する取材を受けたときは、何事も起こらないでほしいと心から願うのが広報の担当者というもの。
熊本地震によって吹っ飛んだ広報案件もたくさんあったのではないかと推測しますが、それもやむを得ないことと考えるしかありませんね。
弊社と関係の深い医療担当の記者さんたちも大挙して現地に飛んでいるようです。

内容はともかく日本語が・・・

2016.04.18

名称未設定 2熊本地震の報道が続いています。
想像以上、予想以上、想定外・・・いろいろな言葉が浮かびますが、気象庁もこれまで経験したことのない現象が起こっているようです。日本で記録に残っているのは貞観地震あたりからのようですから、たかだか1,000年余に過ぎません。何万年というスパンの地球の動きを考えれば、私たちの想像を超える事態はまだまだ起こると考えなければなりませんね。原発だいじょうぶかな・・・というのはさてお、昨夜、日経新聞が熊本城の被害について報じていました。それはよいのですが、
熊本城の被害の甚大さは堀の外から眺めるだけでも十分に痛感できる。」
という表現にぶったまげました。書いた本人もさることながら、デスクはなにやってんですかね。熊本城とともに日本語の崩壊も報じようということなのかな?

平成28年(2016年)熊本地震

2016.04.15

「平成28年(2016年)熊本地震」と命名されたようですが、昨夜の地震の被害が次々と明らかになっています。亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災されたみなさまにお見舞いを申し上げます。
阪神淡路大震災以来、なんとなく日本列島を襲う大地震が多くなってきたような気がします。あるいは、その前の数十年間がたまたま地震の少ない期間だったのかもしれません。揺れやすい地面の上で私たちは生きているのだ、ということを改めて実感します。
それにしても、このところ日本はいろいろな意味で地震に慣れてきたようです。行政や各機関の対応も迅速かつ手際がよくなって、早朝のTV中継ではすでにDMATが現地入りしているのが確認できました。「素晴らしいこと」なのは間違いありませんが、でもなんかねえ・・・。

社長のための広報入門

2016.04.14

P1020618医療機器の業界誌に「もっと知ってもらおう医療機器」という1ページの連載を持っています。このところは「社長のための広報入門」と題して書き続けております。
BtoBの典型である医療機器業界の広報活動は、必ずしも活発ではありません。ずばり言ってしまえば、一部の企業を除いてな~んにもやっていない状態。そこをナントカするためには、社長さんに広報を理解してもらう必要があると考えて書き始めました。
すでに2年近く書き続けておりますが反応はゼロ。内容に問題があるのか、媒体の問題なのか?
今日明日中に来月号の原稿を書かなければならないのですが、なにをテーマにしようかと、先ほどから頭を悩ませております。

医学とは矛盾と誤りの集約である

2016.04.13

糖質制限食は本当に生存期間を延長するのか、「がんもどき」は本当に存在するのか、どちらもよくわかりませんが、アスピリンが発売された19世紀末頃のフランスの小説家マルセル・プルーストの代表作「失われた時を求めて」に次のような一文があります。
「畢竟、医学とは、医者たちがつぎつぎと犯す矛盾と誤りの集約であるから、どんな名医を呼んでも、たいてい数年後には間違いとわかる診断を真実として求めることになる。それゆえ医学を信じるのは愚の骨頂ということになるが、それを信じないのもそれに劣らぬ大愚というべきで、というのもそんな誤りの集積から最終的には真実もいくつか出て来たからである」(吉川一義訳、岩波文庫 第6巻)

選挙の季節

2016.04.12

突然、見も知らぬ差出人から大きな封書が届いてびっくりすることがあります。開封してみると東京商工会議所の議員に立候補している中小企業経営者からの投票依頼だったりします。
時あたかも衆参同日選挙が取り沙汰されていますが、それに先んじてPR業界でもいま選挙運動が盛んに行われています。日本パブリックリレーションズ協会の理事選挙です。そこで立候補された方からの、これは封書ではなくて電話やメールですが、働きかけを受けることになります。比較的親しい方もおられますが、そう言われてもねえ、というのが正直なところ。その方が理事にふさわしいかどうか判断に迷います。どうしようかなあ・・・。

勤め先を信頼してますか?

2016.04.11

名称未設定 1「経済広報」4月号(経済広報センター刊)に「日本人は世界一自分が働いている会社を信頼していない」という記事が掲載されていました(2016エデルマン・トラストバロメーター)。
「信頼している」と答えた日本人回答者は4割だったとか。図の写真が小さくて読み取りにくいのですが、1位はメキシコで89%。アメリカ(と書いてある)が64%で、ドイツが62%。
日本の会社員は、会社に忠誠心を誓った社畜が多いかと思ったら・・・という意外性もなくはありませんが、いまの日本の状況を考えると、まあこんなものかなとも思います。非正規労働者が増え始めたときから、勤め先への信頼はどんどん低下し始めたのだろうと想像します。
広報の仕事をしている人間としては、どうしたら社員に企業を信頼してもらえるかは挑戦しがいのある課題の一つです。サラリーマン生活36年間、「勤め先の会社を信頼する」というマインドは持ったことがありませんでしたから、かえって課題解決のお手伝いができるかも・・・と考えておりますが、いまのところそのようなお仕事はいただいておりません(ーー;)。

となります症候群

2016.04.08

少し前のことですが、地方から東京の料亭に就職した新人の仲居さんをテレビが追っていました。初めてお座敷に料理を運んだ新人さんを、陰で見ていた指導役の先輩が「・・となります、ではないでしょ。・・でございます!」と厳しく注意しました。ところが、次のお料理を運んだときにも「・・となります」と言ってしまいます。直らないんですねえ。一部の若い人たちには、それが正しいとアタマに刷り込まれているようです。
いましがた手もとに届いたマーケティング会社のPR紙をめくっていたら、「春風邪対策」という記事が載っていました。筆者は、紹介文を読むと俳優さんとのこと。内容は少々危なっかしく、風邪を引いたときに絶食を勧めていました。編集サイドでも気になったようで、文末に注意が書き込まれていました。
「※本記事の内容は成人向けに作られたものとなります」

制服の時代

2016.04.07

ekiin_untenshi_manクラレが4日に発表したアンケート結果によると、新小学1年生の男の子が将来なりたい職業は、1位スポーツ選手、2位警察官、3位運転手・運転士なのだそうです。カッコいい職業に憧れると言ってしまえばそれまでなんですが、どれも制服・ユニフォームを着る仕事であることが気になる、というのはうがち過ぎでしょうか。ちなみに4位がTV・アニメキャラクターで、5位が消防・レスキュー隊です。
最近、「銀行や信用金庫で、いったん廃止した制服を復活させる動きが相次いでいる」(朝日新聞2015年9月25日付)そうです。記事によれば、三菱東京UFJ銀行のコーポレート・コミュニケーション部は、「来店客から『行員が制服を着ている方が安心感がある』という声が多く寄せられていた」と説明したのこと。本当にそうなのかなあ。他に安心感を与える方法はなかったのかなあ。
なんとなく制服が幅を利かす時代が近づいているようで、制服嫌いとしては少々落ち着かない気分ではあります。

不思議なOB会

2016.04.06

業界団体というのは不思議な組織です。専従職員を除いて、給与はそれぞれの所属企業からいただいているので、いわばボランティアのようなもの。会社の仕事に加えて業界のためにも働かなければなりません。競合する企業の人たちが集まっているのですから、それぞれの利害がぶつかることも少なくありません。しかし、共通の目的のために活動するというコンセンサスが得られれば(談合じゃありませんよ)、それはそれで企業内では得られない経験もできて面白いものです。
今日はかつて業界団体広報委員会で活動したOBの集まりです。毎年10数人が参加しますがほとんど異なる会社の出身者。昔話や持病の話も少し出るものの、みなさん現在の生活を楽しんでおられるようで、にぎやかに時を過ごします。ほんの4~5年、広報活動に盛り上がった時期にそれぞれの活動を担った人たちです。こういう会は珍しいかもしれませんね。

フラワーホール

2016.04.05

P1020609_2多くの会社で入社時に渡されるのが社員章というバッジ。社員のほとんどがつけている会社と誰もつけていない会社があります。
個人的にはどうも好きになれなかったのですが、広報の責任者としてはつけないわけには行かず、在職中はずっと付けていました。新しいスーツのフラワーホールは縫い付けられていることも多く、カッターナイフなどで小さな穴を開けるのですが、その度に小さな抵抗感を感じたものです。
ある大手精密機械会社では社章をつけることを強制しないと聞きました。つけるつけないと愛社精神のあるなしには関連性がない。つけなくても会社を愛してもらえるようにするのが経営だ、といった趣旨だったと記憶しています。
近頃スーツ姿で仕事をしない企業が増えて来ました。女性社員も多くなりました。社章の前提になっていた服装が消滅しつつあります。精密機械の会社のような考え方が広まるのが必然にように思います。

「とと姉ちゃん」

2016.04.04

今日から始まったNHKの連続テレビ小説「とと姉ちゃん」、ヒロインのモデルは「暮しの手帖」誌の大橋鎮子さんだそうです。
以前の勤め先が1983年、初めて予測式電子体温計を売り出したとき、同誌の商品テストで高い評価を得たことで社会に認知され売上が急激に拡大したそうです。それほどの影響力があったのですね。その時は在籍していませんでしたが、その後も長く「成功体験」として社内に生き続けていることが感じられました。
その何年か後、再び同誌が新しい電子体温計をテストしました。今回は必ずしもよい評価ではなく、「あの『暮らしの手帖』が?」という衝撃が社内に走りました。詳細は忘れてしまったので省きますが、どうしても技術的、論理的に納得できな点がありましたので、編集部へ何度も足を運びました。こちらの話はよく聞いていただけましたが、絶対の自信をお持ちの商品テストだけに難攻不落でした。しかし、そのテスト結果は売上に大きな影響を与えませんでした。
同誌の存在は、戦後の消費社会の成長と成熟をそのまま反映していると言えますね。

異動の季節

2016.04.01

人事3月、4月は人事異動の季節。弊社のお客様である医療関連企業や病院、また同業のPR会社でも人事異動や転職、退職の情報や噂が飛び交います。
とくに注意を払う必要があるのが各メディアの人事異動です。取材先としてお世話になった企業へは記者の方から連絡が入ることも少なくありませんが、私たちPR会社は記者のみなさんにとって霞のような存在らしく、ご挨拶をいただけるケースはとくに親しい何人かに限られます。少々残念でもありますが、まあ仕方がないかな。
とりわけ企業の広報部から評判がよろしくないのが日経新聞の旧産業部、現在の企業情報部の担当変えです。担当記者に自社のこと、業界のことを一生懸命説明して、見学もしていただいて、ようやく理解してもらったと思うと2年もしないうちに異動になってしまい、また一からやり直しを繰り返さなければならないというわけです。本気で怒っている広報部長さんもおられました。
製薬会社だろうが自動車会社だろうが、企業を取材するということでは大きな違いはないと日経新聞は考えているのかもしれません。また長く同じ業界を担当させると情が移って公平な記事が書けなくなったり、不祥事の要因になったりすることを懸念しているのだろうとも推測できます。しかし、一番の目的はいろいろな企業への取材経験を積ませて人材育成を図ることにあるのでしょう。
そういうことなら、これは致し方ないことかもしれません。また一から説明をやり直すのも広報担当者の重要な仕事と考えるべきなのでしょう。

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