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株式会社ココノッツ

君島邦雄のココノッツブログ

ココノッツ創立者であり現在は取締役会長の君島邦雄が
広報や医療に関する話題を中心に日常感じたことを勝手に書いています。

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ココノッツ創立者であり現在は取締役会長の君島邦雄が広報や医療に関する話題を中心に日常感じたことを勝手に書いています。

勇気りんりん、るりの色

2022.08.2


外資系企業のプレスリリースの、あるフレーズにひっかかりました。
「その成果には勇気づけられました」
おかしいと感じませんか? そうですか、感じないですか。
いや間違った表現だとまでは言いません。あえて言えば「生硬*」という言葉が当てはまるかな。
広辞苑の「勇気づける」の項には「勇気を持たせる。元気を出させて何かをしようという気持にさせる。『悲しんでいる友を―・ける』」とありますから、正しい日本語の使い方なのでしょう。
このリリースで使われているのはたぶんencourageという英単語で、その和訳と推測します。英語ではごくふつうの表現であっても、日本語の発想にはもともとない表現ではないかと思うのです。encourageを直訳すると「勇気づける」となるのでしょうが、初めから日本語として原稿を起こしたら「勇気づけられました」って書くでしょうか?
「その成果には励まされます」の方がこなれているかな。エライ人のコメントなら「励まされる思いでございます」とていねいに。英語に堪能な人だと、かえってこちらに違和感を覚えるかもしれませんが。
明治以来、日本語に英語文脈が導入されて久しいので、こんなことに目くじらを立てる必要はありませんが、どんどん「こなれた日本語」が姿を消していくのがちょっとさびしいのです。
「勇気りんりん、るりの色~」。こんな歌詞を知っている人はほとんどいなくなったでしょうね。なんで勇気りんりんで瑠璃の色なのか。これもへんな詩ですね。写真の色が正しい瑠璃色です。

*生硬:(1)世情に通じないで頑固なこと。(2)表現などが未熟でごつごつしていること。「―な文章」(広辞苑)

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